まぐろにたずさわるすべてのひとに喜んでもらいたい。豊洲市場 まぐろ仲卸の「山和」です。

山和の仕事

セリから清掃まで、すべては
「おいしい」まぐろをお届けしたいから。

まぐろは真夜中に大型トラックで築地市場に続々と運ばれ、早朝のセリを待ちます。出勤した山和の社員が最初にすることは、夏でも冬でも店に明かりを灯すこと。そして鮮度を保つ保鮮紙を所定の場所に掛け、まな板、数種類のまぐろ包丁を用意します。セリ場を担当するものは、前日に入手した情報をもとに、下見をし、セリに備えます。冷凍まぐろをさばく解体機やサク取りをする冊取機の準備をします。冷蔵庫の外フタを外しガラス戸にします。セリ落としたまぐろが山和の店舗に届く前に準備万端すべてを整えます。
 
では、セリの様子からご紹介します。

早朝

セリ場に向かいます。
この日入荷した生のまぐろが黒く輝き背を向けて並んでいます。
山和のセリ担当は、漁場、旬などの情報を踏まえたうえで、目で見て、尾の肉を手で触り、実際に口に含んで味を確かめます。

5:30 AM

カランカランという手振り鐘の音とともに、生のまぐろのセリがはじまります。セリ場は緊張した空気に包まれます。
競り落としたまぐろは台車に乗せて店に運んでいきます。

5:40 AM

手振り鐘の音が鳴り、冷凍ばちまぐろのセリがはじまります。
6時からはミナミまぐろ、そして黒まぐろのセリがはじまります。

セリ後

店では運ばれてきたまぐろの解体がはじまります。
頭、ヒレなどを切り落としたあと、背と腹の間に包丁を入れます。その後、3人掛かりで背、腹とおろしていきます。味を落とさないために一瞬に気を入れて身をさばいていきます。

解体されたまぐろは、次々にまな板の上に乗せられていきます。

冷凍まぐろは解体機で背と腹に分け、磨き包丁で骨を取り除きます。
少しでも早く冷凍庫に入れ、身を締めます。そして注文に応じて加工を行います。ブロックにしたあと冊取機でサクにしていきます。

取引先のお客様が来店しはじめます。
漁場や旬、今後の入荷状況などをご説明しながら、ともに試食をし、味を確かめていきます。

買い付けにきたお客様の注文を集計し、精算を行なっていくのが、帳場。店全体を見渡せるところに位置しています。

出荷準備

まぐろを保鮮紙に包んでいきます。
血合いの部分は水分を取るため二重にします。
「おいしさを包み込む」。このような気持ちで包装します。

その結果、包み方がきれいであること。
これも大切にしていることのひとつです。

販売終了後

清掃を開始します。
冷凍まぐろ担当は解体機、冊取機をばらしてまぐろの身、脂をていねいに洗い流します。生のまぐろ担当は冷蔵庫のガラス戸1枚1枚、ステンレス製のスノコ、内側、外側を洗っていきます。

まな板、包丁、はかり、はかり台。石畳の床もまた洗い流します。

セリの前の情報収集から、清掃まで、
すべてが山和の品質を支えています。

まぐろのミニ情報

まぐろは止まると死ぬといわれています。それはまぐろは勢いよく泳ぐことでで体内に酸素を取り込んでいるためです。その酸素を貯めているのが血合いで、体重の約23パーセント以上あります。一方、酸素を多く貯める必要のない白身魚の血合いは10パーセントほどです。